東日本橋レディースクリニック

東日本橋にある駅チカクリニックです。診察中には説明しきれない事を中心に女性医療に関する事を書いています。

赤ちゃんのために禁煙する方法

以前から喫煙が妊娠に与える影響についてブログに書いてきました。

 

喫煙が妊娠に与える影響 - 東日本橋レディースクリニック

 

そこで、今回はどうすれば禁煙できるかについて書きたいと思います。

 

もちろん、シンプルな方法は禁煙外来に通ってもらうことなのですが、今回は違う側面から。

 

まずはこちらの論文

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/27608322/?i=2&from=/31628523/related

 

901人のスペインの妊婦さんを対象に、妊娠ちによって、どのような特徴が禁煙につながるかを評価しています。

 

その結果、妊娠中も喫煙を継続する確率としては、パートナーが喫煙者だと5.578倍、大学レベルの学歴がないと2.803倍、エジンバラ産後うつ病尺度(産後うつ病を評価するための10項目のアンケート調査)で高得点だと1.073倍、STAI(40個の質問で不安状態にないか、不安を感じやすい特徴がないかを調べる検査)が高得点だと1.027倍という結果でした。

 

一方で、妊娠初期に自然に禁煙できた確率としては、初産だと2.463倍、大学レベルの学歴があると2.141倍、妊娠前の喫煙本数が少ないと1.175倍、STAIの点数が低ければ1.045倍という結果でした。

 

この結果から、不安やうつ傾向があると少し禁煙しにくい、というのが読み取れます。

また何よりもパートナーが喫煙者だと非常に禁煙しにくい、というのも読み取れます。

 

そこで、次の論文はパートナーの喫煙に関して調べたものです。

 

Partner smoking influences whether mothers quit smoking during pregnancy: a prospective cohort study. - PubMed - NCBI

 

こちらの論文では、この486名のスペインの女性を対象にして調べています。

 

その結果、61.08%が妊娠中に禁煙しました。

妊娠前の喫煙率36.06%は、妊娠初期に14.08%、妊娠中期に12.39%、妊娠後期に11.92%と減少していきました。

 

また喫煙本数は、妊娠初期が1日8.71本、妊娠中期が1日5.51本、妊娠後期が1人5.96本と少しずつ減っていました。

 

しかし、パートナーの喫煙率は妊娠前が38.44%、妊娠初期が36.07%、妊娠中期が32.72%、妊娠後期が31.85%とわずかに減少するにとどまりました。

 

また、パートナーの喫煙本数は妊娠初期に1日11.75本、妊娠中期に1日11.67本、妊娠後期に1日12.9本と減少は見られませんでした。

 

その結果、パートナーが喫煙したままの妊婦さんでは、禁煙成功率が0.26倍と言う結果に、、、

 

以上の結果から、いかにパートナーの禁煙が大切かがわかると思います。

 

妊娠中にタバコを吸う事は非常に問題があり、その認識は皆さん持っていると思います。

しかし、それは妊婦さんだけの問題ではありません。

 

妊婦さんが禁煙に成功するためにはパートナーの協力がとても大切だということです。

 

なかなか禁煙できない事はニコチン中毒という中毒症状でもあります。その中毒症状に苦しんでいる方の身近で喫煙する人がいれば、いかに意志が強くても、禁煙がうまくいかなくなる事は想像に難くありません。

 

パートナー含め、妊婦さんが身近にいる時は、妊婦さんのため、自分のため、赤ちゃんのために周りも率先して禁煙しましょう。