東日本橋レディースクリニック

東日本橋にある駅チカクリニックです。診察中には説明しきれない事を中心に女性医療に関する事を書いています。

生理痛と蜂の関係

今回ご紹介する論文はこちら

 

The effect of bee prepolis on primary dysmenorrhea: a randomized clinical trial.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31538079

 

 

生理痛の事を月経困難症と呼びますが、月経困難症には、原発性と続発性があります。

原発性の月経困難症は、初経から3年前後で始まることが多く、お腹の中に原因となる病気がありません。

一方で、続発性の月経困難症は、子宮筋腫子宮内膜症など、原因となる病気があり、年々痛みがひどくなっていくことが多いのが特徴です。

 

そこで、今回の論文では「原発性」の月経困難症に対して、プロポリスという健康食品が効果的かどうかを検証しています。

 

プロポリスとは、ミツバチが木の芽や樹液を集め、ミツバチ自身の酵素成分を含む唾液を混ぜ合わせて作った固形物の事です。それらを抽出したサプリが多くの会社から発売されています。

 

そこで、この論文では、イランの86人の女子学生を二つのグループにわけ、一方には月経2日前から月経3日目までデンプンのカプセルを飲んでもらいました。もう一方のグループには、月経2日前から月経3日目まで毎日500㎎のプロポリスカプセルを飲んでもらいました。

 

その結果がこちら。

 

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プロポリスを飲んだグループでは、痛みの強さが6.86から1か月後には5.32、2か月後には4.74と順調に低下していました。一方でプラセボ(デンプンを飲んでいたグループ)では、痛みの強さがほぼ横ばいという結果でした。

 

対象となった人数が少ないものの、重大な副作用も認められないことから、原発性の月経困難で悩む方は、プロポリスを試してみる価値はあると思います。

 

また、同じミツバチの件で生理痛との関連を調べた論文がこちら。

 

Comparison of the effect of honey and mefenamic acid on the severity of pain in women with primary dysmenorrhea.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed?db=PubMed&cmd=Retrieve&list_uids=28623433

 

こちらの論文では、56人の女子学生を2つのグループに分けてハチミツとメフェナム酸という鎮痛剤の効果を検討しています。

 

最初の治療期間に、ハチミツとメフェナム酸を内服してもらい、次の治療期間には、内服するものをハチミツとメフェナム酸で交換してもらいました。(どちらのグループも、ハチミツを内服した期間とメフェナム酸を内服した期間がある、ということです)

 

そして、月経最初の3日間の痛みについて評価しました。

 

その結果、ハチミツでもメフェナム酸でも痛みを抑える効果に違いはなかったのです。

 

これら2つの論文からハチミツやプロポリスには生理痛を緩和する効果があると言えそうです。どちらも重い副作用は出ないため、生理痛に悩む方は一度試されてはどうでしょうか。