東日本橋レディースクリニック

東日本橋にある駅チカクリニックです。診察中には説明しきれない事を中心に女性医療に関する事を書いています。

抗癌剤の副作用で髪の毛が抜けてしまうこと

乳がん治療で抗癌剤を使った時、様々な副作用が生じるのですが、中でも脱毛はかなりの確率で起きてしまうことになります。

 

治療が始まって2〜3週間してから脱毛が始まり、頭髪の8割以上が脱毛する方は9割を超えると言われています。

 

抗癌剤の治療が終われば、また生えてくるのですが、それでも治療中は髪の毛がなくなってる確率が非常に高く、さまざまな対策が考えられています。

 

そこで、今回は抗癌剤の副作用である脱毛と、その対策に関する論文をご紹介したいと思います。

 

それがコチラ

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/30255454/?i=164&from=obstetrics%20gynecology&filters=RandomizedControlledTrial

 

コチラの論文では、乳がん抗癌剤治療の副作用である脱毛に対して、頭皮を冷却する方法を検証しています。

 

対象となったのは、初期の乳がんに対して抗癌剤を使用した方たちで、頭皮を冷却するグループと、何もしないグループに分かれてもらいました。

 

どちらのグループも、18〜24週間の抗癌剤治療を受けてもらい、毛髪が50%以上残っている場合を「頭髪残存」と定義しました。

 

合計で79名が検証に参加し、冷却したグループでは39.3%が「頭髪残存」となりましたが、何もしなかったグループでは、1人も「頭髪残存」にはなりませんでした。

 

ウィッグやスカーフを利用したのは、冷却グループで40.7%だったのに対し、何もしなかったグループでは95.5%でした。

 

抗癌剤の種類にはアントラサイクリン系というのがあるのですが、そういった種類別でも効果は変わりませんでした。

 

以上のことから、乳がんに対する抗癌剤の脱毛に関しては、頭皮を冷やすことで一定の効果があると言えそうです。