東日本橋レディースクリニック

東日本橋にある駅チカクリニックです。診察中には説明しきれない事を中心に女性医療に関する事を書いています。

喫煙が妊娠に与える影響

以前、喫煙によって早産の確率が上がる論文についてご紹介しました。

 

https://www.obgyne.work/entry/2019/09/09/174749

 

今回は、喫煙と奇形についての論文をご紹介したいと思います。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/30790570/

 

こちらの論文では、妊娠前後の喫煙が赤ちゃんの奇形発生率にどのような影響を与えるかを調べています。

 

2006年から2015年にオハイオ州で出産した妊婦さん1436036人を対象に調査しました。

 

75%の女性は、妊娠3ヶ月前から妊娠期間中を通して喫煙歴がありませんでした。

 

33456人(23.3%)の女性は、妊娠期間中に喫煙し、6.0%の女性は妊娠3ヶ月前の間だけ喫煙、17.3%の女性は妊娠3ヶ月から妊娠16週まで喫煙していました。

 

その結果、例え妊娠してから禁煙していたとしても、妊娠3ヶ月前に喫煙していた妊婦さんでは、赤ちゃんの腹壁破裂という奇形の確率が40%高くなっていました。そのほかの奇形の確率には影響していませんでした。

 

しかし、妊娠16週まで喫煙していた妊婦さんの赤ちゃんでは、腹壁破裂や腕や足の欠損などの先天奇形の確率が高くなっていました。

 

以上のことから妊娠初期の喫煙は赤ちゃんの複数の先天奇形のリスクになることがわかるとともに、仮に妊娠してから禁煙したとしても、妊娠数ヶ月前の喫煙ですら、赤ちゃんの奇形のリスクを上げることがわかります。

 

喫煙そのものが健康に悪い、ということは当然なのですが、特に妊娠を考えている方にとっては妊娠前から赤ちゃんの健康のことを考えて禁煙する事が大切になってきます。

 

タバコを吸いながらでも元気な赤ちゃんを産んだ、という人もきっといるでしょう。

 

でも、それは運が良かっただけの話です。

80年、90年という赤ちゃんの人生がかかっている大切な時期です。

リスクがあるとわかっていることは避けるように、しっかりと考えてくださいね。