東日本橋レディースクリニック

東日本橋にある駅チカクリニックです。診察中には説明しきれない事を中心に女性医療に関する事を書いています。

いつ産まれるか予測する方法

妊娠されている方は、分娩予定日が近づいてくるにつれて、いつ陣痛が始まるのか気になって仕方がないと思います。

 

また、早産の心配があるから、入院が必要になったり、自宅でゆっくり過ごすように言われた方も、いつ赤ちゃんが産まれようとするか心配な日々が続くかと思います。

 

妊娠22週0日から妊娠36週6日までに産まれることを早産と言い、早く生まれれば生まれるほど、赤ちゃんが未熟な状態のため、さまざまな治療が必要になります。

 

そういった切迫早産であったり、分娩予定日が近づいてきた時には、お腹が頻繁に張ったり、子宮の出口の長さである「子宮頚管長」が短くなったり、ビショップ・スコアと言って、子宮の出口の広がり・柔らかさを評価して、出産の時期が近いかどうかを評価していました。

 

そんな中、それとは全く違う方法での評価方法があったので、ご紹介したいと思います。

 

それが

 

Premaquick

 

という検査方法。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/29956434/?i=276&from=obstetrics%20gynecology&filters=RandomizedControlledTrial

 

この論文では、Premaquickという検査方法と、ビショップスコアとを比べて、満期産での分娩予測について比較検討しています。

 

対象となったのは151人の初産婦さんで、Premaquick陽性となった場合と、ビショップスコア6点以上になった場合とを比較しました。

 

まず、赤ちゃんが生まれる為には子宮の出口がある程度柔らかくならないとダメなのですが、その柔らかくする効果のあるPGE1という薬の使用率について。

 

Premaquick陽性のグループでは、PGE1の初回使用率が77.6%、追加使用率が44.7%だったのに対し、ビショップスコア6点以上のグループでは、PGE1の初回使用率が98.7%、追加使用率が68.0%でした。

 

これに関しては、ビショップスコアが低い事イコール頚管が柔らかくなっていない、という判断になるので、ビショップスコアで評価したグループの方がPGE1の使用率が高くなるのは当然かと思われます。

 

ちなみに、ビショップスコアは8点あれば誘発剤を使って分娩できるかな、というイメージなので、6点で比較するのは、やや無理があるかな、という印象です。

 

いずれにせよ、どちらのグループでも子宮が破裂してしまう確率に差はありませんでした。

 

そして、自然に分娩した確率ですが、Premaquick陽性のグループでは44.7%だったのに対し、ビショップスコア6点のグループでは22.7%と、Premaquick陽性の方が自然分娩を予測する精度は高い結果となりました。

 

誘発がうまくいかず帝王切開になったり、赤ちゃんがNICUに入院することになった比率は両グループともに違いはありませんでした。

 

このようにPremaquickという検査方法は自然分娩が近いかどうかを評価する方法として、一定の効果があると言えそうです。

 

ただ、先ほども説明しようにビショップスコア6点と比較するより、8点で比較した時の差がどうなるかは興味のある所ですね。

 

ここまでは早産ではない満期産での分娩予測について説明しました。

 

では、満期産ではなく妊娠22週0日から妊娠36週6日までに生まれる早産に関してはどうなのでしょうか。それを検証したのが、こちらの論文です。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/28236632/

 

こちらの論文では、妊娠24週から妊娠36週6日までの妊婦さん98人を評価しました。

 

その結果、Premaquick陽性の場合に7日以内の出産を予測する正確性は90.7%、14日以内の出産を予測する正確性は92.8%でした。

 

35週以前の分娩に限って評価すると、その正確性は95%にも達しました。

 

以上のことから、切迫早産の妊婦さんにとって、いつ生まれてしまうのかを予測するのに、Premaquickはかなり有用な検査方法と言えるでしょう。

 

ただ、問題があるとすれば、まだ日本では販売されていない様子、、、

 

分娩予想の一手段として、この検査キットが早く導入されるといいですね。