東日本橋レディースクリニック

東日本橋にある駅チカクリニックです。診察中には説明しきれない事を中心に女性医療に関する事を書いています。

ミレーナを入れる時の痛み

以前、生理痛に対する治療法として

 

ミレーナ

 

というのを紹介しました。

 

https://hnlc.hatenadiary.jp/entry/2019/09/12/210037

 

 

今回はそのミレーナの挿入時の痛みについての論文を見つけたのでご紹介したいと思います。

 

基本的に、過去に経腟分娩を経験した方であれば、子宮の出口がある程度広がっているので、スムーズにミレーナを入れることが可能です。

 

しかし、一度も経腟分娩を経験したことがない方であれば、子宮の出口が非常に細くなっていて、そのままではミレーナを入れることができない可能性があります。

 

そこで、出口を広げる機械を使ってからミレーナを入れるのですが、その出口を広げる事に痛みを伴うのです。

 

そこで、この論文では経腟分娩をした事がない方を対象にミレーナ挿入時の麻酔を使った時の痛みを評価しています。

 

https://insights.ovid.com/crossref/00006250-201809000-00006?isFromRelatedArticle=Y

 

この論文では、2014年から2017年にかけて64人の女性にミレーナを挿入し、33人は傍頸管麻酔を行い、ミレーナ挿入時の痛みをVASスケールという方法で評価しています。

 

VASスケールとは、10cmの長さの中で全くの無痛が0cm、想像しうる最も強い痛みが10cmとして、痛みの強さを長さで評価します。

 

その結果、傍頸管麻酔をしてミレーナを挿入した人では、VASスケールが33mmだったのに対し、無麻酔でミレーナを挿入した人では54mmでした。

ミレーナ挿入5分後の値も、麻酔群では12mm、無麻酔群では27mmでした。

 

ただし、無麻酔群も傍頸管という部分に何の意味もない液体を注入しているのですが、麻酔や何の意味もない液体を注入する時のVASスケールを比べると、麻酔群では30mmだったのに対し、無麻酔群では8mmでした。

 

以上のことから麻酔する時の痛みはある程度出てしまうものの、最も痛くなるミレーナ挿入時の痛みは麻酔群で軽くなることが期待できます。

 

もしも、経腟分娩の経験がなくミレーナを入れてみたい、という方がいましたら、麻酔併用での挿入を検討されてはどうでしょうか。