東日本橋レディースクリニック

東日本橋にある駅チカクリニックです。診察中には説明しきれない事を中心に女性医療に関する事を書いています。

生理痛について その4 ミレーナ

今回は生理痛に対する治療として、子宮の中に棒をいれることについて説明したいと思います。

 

手術ってわけじゃなくて、外来で内診台にあがってもらって、ほんの数分で終わっちゃうんですけど、3cmちょっとの棒を子宮の中にスッと入れます。

 

経産婦さんだと、比較的少ない痛みで入れられますが、未産婦さんだと痛みがあって入れられないことも。

 

製品名としてはミレーナと言います。

 

f:id:obgyne:20190910054721j:image

 

 


この白い棒みたいなものにホルモン剤がしみ込んでいて徐々に放出され、子宮にだけ作用するというものです。


なので、吐き気などの全身症状は出にくいのも特徴。


生理痛に対する飲み薬でディナゲストっていうのを説明しましたが、それと同じ様な成分がしみ込ませてあります。


(ディナゲストもミレーナも黄体ホルモンですが、ディナゲストはジェノゲストという黄体ホルモン、ミレーナはレボノルゲストレルという黄体ホルモンを使っています)


ですので、ピルで心配されるような血栓症という副作用は考えなくても大丈夫。


しかも、1度入れてしまえば、5年は有効期間があるので、入れっぱなしでいいっていうのも楽!

 

副作用として、入れた後に不正出血があるのはディナゲストと同じ。


あとは、ミレーナを入れるときにばい菌が一緒に入って少し腹痛が出ることがありますが、そういった副作用が出ることは、確率的にはすごく低いです。

 

費用的にも1万円ちょっとなので、5年間それですむっていうのはお財布にもやさしいです。


なので、海外での子宮内膜症の治療ガイドラインではミレーナが第一選択になっているくらい。

 

正直、外来でお勧めしても、体内に異物を入れることに抵抗があって、なかなか受け入れられませんが、個人的にはもっと普及してもいいのではないかと思っています。

 

ちなみに、このミレーナ、保険が使えるようになったのは2014年。それまでは自費で避妊用に使っていました。

 

つまり、ミレーナを入れることで避妊効果も期待できる、ということ。


パール指数(1年間で何%の女性が妊娠するか)は0.14


コンドームは3~15%程度、ピルはしっかり飲んで0.1

 

ですので、避妊という意味では、ほぼ毎日飲み続けるピルと同様の効果が、5年間持続するという理屈になります。

 

もちろん、いざ妊娠を考えたときに、ミレーナを取り除けばまた妊娠できる状態に戻ります。

 

今、妊娠を考えてなくて、生理痛に悩んでいる方はミレーナも選択肢として考えてみてくださいね。