東日本橋レディースクリニック

東日本橋にある駅チカクリニックです。診察中には説明しきれない事を中心に女性医療に関する事を書いています。

繰り返すカンジダに対する治療

婦人科外来をやっていると、デリケートゾーンの痒みを訴える人は本当に沢山来られます。

 

1日外来をやっていれば、10人以上はいるでしょう。

 

そんな中で、最もよくある病気が

 

カンジダ

 

です。

 

これは本当によくありますし、本当によく繰り返します。そして、多くの患者さんから、何か予防法はないのか、と聞かれることもあります。

 

そこで、今回はこのカンジダの予防について説明したいと思います。

 

 

まず、腟の中には常在菌と言って、常に存在する菌がいます。全く無菌状態というのはありえない訳です。

 

その常在菌として大事なのが

 

乳酸菌

 

です。この乳酸菌が、例えば体調を崩したり、抗生物質を内服したりすると、激減してしまうのです。

 

そうすると、腟の中の菌のバランスが崩れてしまい、減ってしまった乳酸菌の代わりにカンジダという菌が増えてしまって、痒みの原因になるのです。

 

つまり、腟の中に乳酸菌を保つことがカンジダ予防に繋がると考えられます。

 

そんな論文を今回はご紹介します。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/30565745/?i=1&from=Probiotics%20rvvc

 

こちらの論文では、カンジダ腟炎を繰り返す48人の女性を2つのグループに分けて検討しています。

 

全員にクロトリマゾールという一般的なカンジダ治療薬を使った後、一方のグループにはプラセボ(何の意味もない錠剤)を内服してもらい、もう一方のグループには乳酸菌とラクトフェリンの含まれる錠剤を内服してもらいました。

 

内服量としては、プラセボも乳酸菌・ラクトフェリンの錠剤も、最初の5日間は1日2錠、次の10日間は1日1錠内服し、続く6ヶ月間は毎月10日間連続して1日1錠内服するというスケジュールです。

 

その結果、最初にクロトリマゾールを投与すると、明らかに症状は改善するのですが、その後の半年間で乳酸菌・ラクトフェリンのグループでの再発率が明らかに低くなったのです。

 

3ヶ月経過後で比較すると、乳酸菌・ラクトフェリングループの再発率33.3%に対して、プラセボは再発率91.7%

 

6ヶ月経過後で比較すると、乳酸菌・ラクトフェリングループの再発率29.2%に対して、プラセボは再発率100%

 

という結果になりました。

 

 

このように、カンジダの再発をかなりの確率で予防することができると言えます。

 

対象となった方の人数が48人と非常に少ないのですが、乳酸菌やラクトフェリンは副作用もなく摂取できると思うので、カンジダの再発で悩んでいる方は、一度お試しください。