東日本橋レディースクリニック

東日本橋にある駅チカクリニックです。診察中には説明しきれない事を中心に女性医療に関する事を書いています。

葉酸とビタミンBで子供の問題行動が減る

 

今回ご紹介する論文はこちら。

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/30453854/#fft

 

妊娠中に母親が葉酸やビタミンB類を摂取すると、出生した子どもが5歳の時点で多動や情緒の問題、向社会的行動傾向が低いといった問題行動を呈するリスクが低減する可能性があることが示されています。

 

対象となったのは、この研究に参加した母親と子供、計1199組です。

 

母親が妊娠中に食物摂取調査票を記入し、そこから妊娠中の栄養素のデータを集めました。

また、子供が5歳になった時に、親に問題行動の有無や程度を聞きました。

 

問題行動に関しては「Strengths and Difficulties Questionnaire」という国際的な質問票を使っていて、情緒問題と行為問題、多動問題、仲間関係の問題、向社会的行動傾向の低さが含まれています。

 

その結果、妊娠中の母親を葉酸の摂取量で4つの群に分けて検討したところ、最も摂取量が少なかった群に比べて、最も多かった群では、向社会的行動傾向が低くなるリスクが半分ほどでした。

 

向社会的行動とは、報酬を期待せずに周りのために動くことなので、母親が葉酸を沢山摂るほど、子供が損得勘定を抜きにして周りのことを考えて動けるようになると言えます。

 

また、ビタミンB6摂取についても、摂取量が最も少なかった群に比べて最も多い群では多動問題のリスクは半分ほどになり、向社会的行動傾向が低いリスクも半分ほどになりました。

 

さらに、ビタミンB2摂取についても、摂取量が最も多い群では情緒問題のリスクが半分ほどでした。

 

一方で、妊娠中のビタミンB12の摂取量はいずれの問題行動とも関係していませんでした。

 

以上の結果から、妊娠中に葉酸やビタミンB6を摂るほど、子供の向社会的行動が増え、ビタミンB6は多動問題を減らし、ビタミンB2は情緒問題を減らす可能性がありそうです。

 

つわりの間はなかなかバランスを考えた食事は難しいですが、落ち着いてきたら、ビタミンBや葉酸の多く含まれた食事に気をつけてみて下さいね。